旅日記 Travel

奈良美智AtoZへの旅。

2012年09月29日 21:33
 奈良美智さんの絵に初めて出会ったのは10年以上前のこと。当時、よく入ってた喫茶店の壁に、なんとも印象的な女の子の絵があって、すごく気になっていたのです。その絵が彼の作品だったということは最近知ったのですが、内面に語りかけてくるような作風にすっかりハマって、弘前で酒蔵まるごと使って開催されてる「AtoZ展」を観に行くことにしました。 <1日目> 青春18きっぷで一気に愛知→仙台へ。忍耐の道中!?  朝5時半起床!「青春18きっぷ」で昼間に遠くへ行こうとすると早起きが肝心です。6時54分発の列車に乗るためには6時30分発のバスに乗って駅に向かわなくてはならないのに、バス停へ

賢治が夢見た理想郷「イーハトーブ」を巡る旅。

2012年09月29日 21:02
宮沢賢治が夢見た理想郷「イーハトーブ」。東北の大地へはあえてスローな旅を演出すべく船で向かいました。名古屋から仙台、そして北海道の苫小牧まで海の路を結ぶ太平洋フェリー。このうち名古屋から仙台まで約20時間の船旅を体験。船は「南太平洋のしらべ」をコンセプトにした豪華フェリー「きそ」の特等室プランで優雅な航海のひとときを愉しみます。 <1日目> 名古屋港を夜に出航する、ゆったり船旅!  今回の旅は、テレビ番組(NHK総合「ドキュメント72時間」)で太平洋フェリー密着ドキュメントを観て「僕が求めてたのはこれだ〜!!」と、すぐに予約して特等室をおさえましたのがきっかけでした!実は

山田かまちの居た場所へ。

2012年09月29日 12:33
 それは私が高校生だった頃のお話。いつもの書店でバス待ちの時間をやり過ごしてた時のこと、まるで殴り書きのような言葉と絵の表紙の本に底知れぬパワーのようなものを感じて手に取った。自分と同い年の少年が、どうしようもなく行き場の無い想いをぶつけてる。時代も住む場所も違うけど友達になれたらいいのにな、と思った。いつか会いに行こうと決意したあの日から倍の時間の人生を生きてしまった私。もう一度、あの日の自分に会ってみたい。そんな想いを抱きながら東へ向かう列車に乗った。 <1日目> 桜満開!!まずは富士と桜でニッポンの春を満喫。  旅の一日目。朝7時前に家を出て一路、東へ。名古屋方面とは

「放浪記」林芙美子に会いに行く旅。

2012年09月29日 12:01
ちょうど今から100年くらい前のこと。世界恐慌へと向かう大正から昭和にかけての困難な時代に、飢えと貧困にあえぎながらも強く生き抜いた一人の若い女性がいた。下関で生まれ、尾道に育ち、愛人を追って上京した彼女。婚約を破棄された傷心を癒すために書いたという日記から名作「放浪記」が生まれた。現代のブログに負けずリアルな輝きを放ち続ける「放浪記」片手に、鈍行列車で夏の西日本を一周する旅に出る。 <1日目> 名古屋→京都→鳥取→米子 山陰本線で日本海とご対面!!  前日の夜は飲み会だったことを忘れてて、始発に乗る計画を立ててしまった・・・。まだ吐息に、微かなアルコールの香りを感じなが

つげ義春の房総で妄想紀行。

2012年09月26日 00:35
房総半島をぐるりと一周してみたい!という淡い願望を胸に関東に出掛けてみたけれど、偶然立ち寄った渋谷の本屋で、「つげ義春を旅する」に出会ってからは、一気にマニアック色濃厚な、つげ義春エッセンスに触れる旅へと変貌しました。 <1日目> 不景気のはじまりは、いつも東京!?  株価大暴落の日に相応しい、重苦しい東京写真・・・。隅田川がなんだか険しい流れに見えてきます。春の〜うららの〜♪から半年が過ぎて、すっかり季節も世の中の雰囲気も変わってしまいました。そういえば、バブル崩壊の印象的なシーンだった「山一証券」破綻の日も東京に滞在してたな・・・(苦笑)今度は「大和生命」破綻の日に、や

森と海の出会う場所、須賀利を訪ねて。

2012年09月24日 00:01
   昭和57年に県道が開通するまでは陸路が無く、海を渡る船が住民の唯一の足だった三重県尾鷲市須賀利町。まさに陸の孤島だったこの町には、都会では失われてしまった自然のリズムと共に過ごすスローな時間が流れていました。この須賀利出身の友人に連れられて、懐かしい古き良き時代の日本の故郷の匂いを感じる旅へ。そこで見つけた、かけがえの無いカタチなき”宝物”とは? <1日目> 2009年5月30日(土)   「窓からの景色が素晴らし過ぎて、勉強なんかする気無くなる学校だったよ。」  女友達の披露宴で隣に座った友人が、ボソっと呟いたこの一言。「そんな学校なら一